フィリップ・クローデルが大好きな自営業のおやじ

マンションの営業をやっています。最近はフィリップ・クローデルというフランスの作家にハマっていますが、主に小説や時事ネタを書いていこうかなと思います。
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自由とは自由か

  • 2013/12/24 10:00

安部公房の「砂の女」を読了した。非常に重い雰囲気で、重いテーマが語られていた。

それは、「我々が思う自由とは、何か」ということだ。主人公の男は、外に出られない小さな家に閉じ込められてしまい、「自由」を失ってしまったときに、それまでの彼の日常は相対的に「自由」としての姿を表わした。

しかし、閉じ込められた家から出た瞬間、それまでの日常は帰るべき価値もない「自由」であったことに気づく。学校の教師として何の面白みもない生活を、面白みもない仲間とともに過ごし、50点の生活を続けていたのだ。

さて、我々も人の生活がうらやましかったり、あこがれをもってしまったりするが、果たしてそんな価値はあるのだろうか。彼は最後に、逃げ出すことを自らやめ、人とのつながりに生きる意味を見出した。彼にとっても生きる価値とは、あやふやな自由などではなく、コミュニケーションにこそあったのだ。