フィリップ・クローデルが大好きな自営業のおやじ

マンションの営業をやっています。最近はフィリップ・クローデルというフランスの作家にハマっていますが、主に小説や時事ネタを書いていこうかなと思います。
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国家権力に立ち向かう!不撓不屈

  • 2014/03/14 10:34

不撓不屈さもちゃんと読んだかのようなタイトルを書いてみましたが、久しぶりに最後まで、というか半分も読み進められなかった作品。国税庁という強大な国家権力に税理士事務所が敢然と立ち向かうという物語らしいのだが。。なんで読めなかったんだろう。。それほど難解なわけでもなかったのだが、展開が地味だったのかな?

ある程度の長さの物語は、前半で盛り上がりが無いと厳しいのかなあ。ちゃんと読めばきっと面白いんだろうと思います、作者の方すみませんでした。

 

キリギリスの自惚れ

  • 2014/01/20 11:41

きりぎりす太宰治の短編「きりぎりす」を読了しました。内容は、売れっ子の画家になった旦那さんに奥さんが別れを告げるメッセージとして書かれています。なぜわかれるかというと、それまで自分の「美」を追い続けてきた旦那が売れっ子になって急に嫌な性格になってしまったから。金勘定のことばかりで人にへつらい、そのくせ影でその人の悪口を言う。。まさにいそうですね、こんな人。太宰さんの身近にはこういう人がいたのかもしれないですね。

あおぞら文庫で無料で読めるので、周辺にこういう成り上がりものがいるという方はぜひ→あおぞら文庫

 

自由とは自由か

  • 2013/12/24 10:00

安部公房の「砂の女」を読了した。非常に重い雰囲気で、重いテーマが語られていた。

それは、「我々が思う自由とは、何か」ということだ。主人公の男は、外に出られない小さな家に閉じ込められてしまい、「自由」を失ってしまったときに、それまでの彼の日常は相対的に「自由」としての姿を表わした。

しかし、閉じ込められた家から出た瞬間、それまでの日常は帰るべき価値もない「自由」であったことに気づく。学校の教師として何の面白みもない生活を、面白みもない仲間とともに過ごし、50点の生活を続けていたのだ。

さて、我々も人の生活がうらやましかったり、あこがれをもってしまったりするが、果たしてそんな価値はあるのだろうか。彼は最後に、逃げ出すことを自らやめ、人とのつながりに生きる意味を見出した。彼にとっても生きる価値とは、あやふやな自由などではなく、コミュニケーションにこそあったのだ。

マネーロンダリング

  • 2013/10/28 10:35

 

 

「永遠の旅行者」に続いて、またしても橘玲さんの著書・マネーロンダリングを読了しました。

今回も相変わらず、金融に関する知識が満載です。お金まわりの話があまりにもリアルというか深すぎるので、小説のリアリティがぐんぐん前に出てくるという印象でしょうか。そして「金しか信用しない」という香港人の基質(ウソか本当かは知りませんが。。)その描き方とストーリーへの組み込み方が非常に素晴らしいです。

そういえば以前にご紹介した「永遠の旅行者」では、精神病院に通う女の子がキーパーソンになっていたのですが、精神医療に関する調査も相当されたんだろうなと思いました。まるで病院の薄暗さや、特有の臭いや、湿気まで伝わってくるような感覚がありました。

以前に外国人の看護師さんがどんどん日本に入ってきている、というような文章を書きましたが、実際は年間に数十人とかそのレベルでしか増えてはいない。。ということがこのサイト 看護師転職ランキング に書いてありました。やはり日本語というハードルが非常に高いので、相当優秀な方で無いと試験をパスしないのだそうですよ。

マネーロンダリング

 

 

 

 

 

 

ついにマンガに手を出してみた

  • 2013/10/10 11:19

先日友人と平日にスーパー銭湯+岩盤浴のお店に行ってみた。平日は空いてて良いですなぁ。

そのときに、読んでみやがれとばかりにマンガが置かれていたので、読んでみた。今映画でも人気(?)の宇宙兄弟を1~4巻くらいまで読んでみた。これまでマンガを避け続けてきた私だが、やはり合わなかった。もちろん、面白くなくはないし、地球に読み物がそれしかなければ読むのだろうが、読んでる途中に誰かにいきなり取り上げられても何とも思わないくらいの思い入れしか持つことが出来なかった。

宇宙兄弟

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、また違うジャンルのマンガでチャレンジしたい。

ビジネスの会話に疲れたあなたに

  • 2013/08/21 00:59

意味が無いとか理由がどうとか、論理で頭を覆われている人がいる。
私は営業をしているくせに、どちらかというと直感的で、そういう人とはあんまりお友達にはなれない。余計な話をはさむと、明らかにむっとしたような顔して酒をなめだす。
昨日一緒に飲んだお客さんがそんな感じだったから愚痴ってみました(笑)

そんな方に読んで頂きたい小説があるとすれば、太宰治の「佐渡」である。
佐渡ヶ島なんて行ってみてもなんにも無いんだろうなぁ、と無意味に旅行なんてしてみたら、見事に何にもなくてびっくりした、というお話です(笑)

無意味って何て素敵なんだろう!と、ぎすぎすした毎日を送る我々の窮屈な心に風穴をあけてくれる作品です。

藤沢周平

  • 2013/05/08 10:57

これまで池波正太郎贔屓だったのだが、知人に勧められて藤沢周平を読んでみる気になった。

藤沢周平

藤沢周平といえばどちらかといえば優等生的な小説を書くイメージがあったのだが、今回読んだ「闇の穴」という短編小説では、良い感じにグロい内容も含まれていたので驚き。特にEDに悩まされるおじさんが、障害を持った幼女の肩に触れたとたんに何だか興奮してしまって、その娘をレイプして殺して死体を捨ててしまうというストーリーは驚きだった。

永遠の旅行者

  • 2013/04/02 15:26

最近新しく読んだ小説の中で、「おっ」と思うものがあったのでご紹介します。
タイトルは「永遠の旅行者」という上下巻のお話です。

どの点がすごいかというと、専門知識がとても細かく入っていることです。著者の橘玲さんは熱心に勉強されたんだろうなと感心して調べると、彼は金融界でも著名な方なのだそうです。さすがに知識が深く、小説にリアルを増していると思います。
このお話は、日本国に恨みを持つ元シベリア抑留者が、日本への仕返しのために多額の利益を得ているにも関わらず、1円も国に納税しないという内容が入れられています。
アメリカの企業や海外の保険などを通したその節税スキームがよく組まれており、とても時間をかけて勉強されたんだろうなと感心させられました。

また、こういった専門知識系の小説は文章が素人臭かったりするのですが、この本は描写もストーリーも良く出来ているなぁと感心させられてしまいました。
やはり自分には出来ないなぁという感覚を与えるような、そんな素晴らしい仕事が出来るようになりたいですね。

新しいジャンルの小説

  • 2013/02/26 15:41

スマホ小説とかいうのが流行っているらしい。

流行りものはめっぽう苦手なのだが、読んで見ることにした。

それは「ブラックアウト」という小説で、何とまだ読んでいる途中だ。誰が書いているのか知らないが、小説独特の「空気感」「におい」「手触り」などの表現が一切ないのが特徴だ。
小説ファンであれば「日記か!」と言いたくなるようなチープな文体である。
はっきり言ってリアルな雰囲気もあんまり伝わってこない・・・

しかし、余計な文章が削ぎ落とされているので、展開をどんどん伝えるには向いていると思った。
第一、スマホでどんどんページをめくっていかないといけないので、あんまり長いと読者も困る、
という事情もある。

どちらにせよ、文学的に評価されることは絶対ないと思うのだが、文章も時代によって変わっていく
ものということで、受け容れていこうと思う。

 

新しいジャンルの小説

  • 2012/12/10 11:58

スマホ小説とかいうのが流行っているらしい。

流行りものはめっぽう苦手なのだが、読んで見ることにした。

それは「ブラックアウト」という小説で、何とまだ読んでいる途中だ。誰が書いているのか知らないが、小説独特の「空気感」「におい」「手触り」などの表現が一切ないのが特徴だ。
小説ファンであれば「日記か!」と言いたくなるようなチープな文体である。
はっきり言ってリアルな雰囲気もあんまり伝わってこない・・・

しかし、余計な文章が削ぎ落とされているので、展開をどんどん伝えるには向いていると思った。
第一、スマホでどんどんページをめくっていかないといけないので、あんまり長いと読者も困る、
という事情もある。

どちらにせよ、文学的に評価されることは絶対ないと思うのだが、文章も時代によって変わっていく
ものということで、受け容れていこうと思う。

伊坂幸太郎

  • 2012/11/01 11:44

最近、伊坂幸太郎さん人気ですよね。女の子に人気なイメージがありますね。
私の知人が、彼の『ゴールデンスランバー』という小説が面白いといっていたので、読んでみました。結構なボリュームがあって、飽きっぽい私には大変だったんですが、なかなか面白かったです。

ある男性が冤罪を着せられ、それをかつての友人が救うというお話です。冤罪で追われる「現在」と仲間たちと過ごした「過去」の話が行き来するのですが、過去と現在をつなぐ描写のテクニックが素晴らしいと感じました。相当周到に仕掛けがつまっているので、書くのが大変だったろうな~と変な心配をしてしまいました。

ややこしい描写や比喩表現もないので、誰にでも楽しめる作品なのではないかと思いました。ゴールデンスランバー

 

 

 

 

忘れられない小説

  • 2012/10/02 10:39

これまで何度もよんで、影響を受けた作品についてご紹介します。

重松清の「きよしこ」という小説で、「きよし」ですので、重松清さん自身のことを書いた作品だったと思います。

きよしこ

 

 

 

 

 

 

主人公の「きよし」は、彼は吃音障害というのを持っており、要するにどもって上手に話せないわけです。

小さい頃、どもってしまう友達というのはいましたが、きよし君の場合はかなり強烈で、「か行」や「た行」から始まる言葉はほとんど言えません。
なので、友達と話すのも恥ずかしくてどんどん内気になってしまいます。

そんな彼にも、夏休み限定で行われる「吃音障害セミナー」で友達が出来そうな出来事が起きます。その友達も同じように吃音でほとんど話さないのですが、きよし君にちょっかいを出してはあかんべぇをして困らせます。彼はそのコのことが嫌いでしたが、ある日お母さんに言われて「彼も友達になりたいのでは?」と気付きます。
セミナーの最後の日、彼はその友人に話しかけようとしますが、彼の名前が加藤くんで「か行」ではじまるため、とうとう何も言えずに二人は永遠に別れてしまうという話です。

とても悲しいお話なのですが、人は誰もが言いたいことを十分にいえずに暮らしているし、どこまで行っても分かり合えないからこそ、素敵なんだなと思えるような温かみのある作品です。また読み返そうかと思います。

最も影響を受けた小説

  • 2012/05/16 09:28

小説なんていうものは人生のスパイス程度のもので、生き方にまで影響を受けるようなつもりで読んではいません。

しかし、自らの考え方や価値観というところに影響を与えるような作品ももつろんありました。その代表として思い浮かべるのが、歴史小説家の池波正太郎さんが書かれた「卜伝最後の旅」です。どうやら1967年に出版された本のようで、私が読んだのはその40年近く後のことになります。

たまたま移動中に時間があったので、隣にいた退屈そうな友人に「何か面白い本でも持っていないのか」と聞いたのがきっかけでした。こういうときに出てきた本で面白いものなどあるはずがない、余計なことを聞いたものだと我ながら後悔してしまっていた。

卜伝最後の旅

 

そのときに出てきたのがこの本だったのである。短編集なのだが、その中に「南部鬼屋敷」という、南部家に仕官する一人の侍のことを書いた文章がある。

 

彼は己の自意識を完全に捨て去ることで、自分が理想とする「武士としての生き方」を全うします。現代に生きる私達も、「人のため」だ「社会のため」だと言いながら、結局が自分のプライドやら体裁やらのために生きていることが往々にして有り、これは極めて醜いものです。それに対する一つの答えを見せてくれた作品を、是非とも読んでみてください。

何度も読んでしまう小説

  • 2012/04/17 10:11

ご無沙汰してます。

最近ありがたいことに仕事で忙しくさせていただいていて、フィリップ・クローデルだけでなく、あんまり小説は読めていません。忙しいならならブログ書くなよと言われそうですが、この世の「忙しい」なんていうのはそんなもんです。要するに全て気分の問題です。

それでも昔読んだものを読み返すようなこともあり、最近は夏目漱石の「それから」を読み返しました。小説の良さというのは、一つに「厳密に絵(シーン)が頭に浮かぶか」というのがあると思います。その点において漱石の文章というのはとても細かくて、はっきりとイメージ出来ると

 

言えます。随分古い作品なのですが、その古いままにしっかり頭に描くことができます。

 

「それから」という作品は、読んだことが有る方も多いと思います。主人公の代助は生きるために働くことは何よりも程度が低いと決めてかかっている人なのですが、それが経済的な後ろ盾を失くして遂に仕事を探しに行かなければならないというところでラストを迎えます。

主人公のプライドの高さは並大抵のものではなく、そのプライドの高さを自覚しており、それを保つことにある種の生きがいを感じるような男なのです。それが何となく、自分と重なるようなところもあってこの作品は何度も読み返してしまいます。ラストでそれまでの自分の常識や価値観が一気に崩れるところは何度読んでもめまいがしそうになり、たまりません。

 

 

とはいうものの、たまには新しい作品も読まなくちゃな。